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住宅ローンで購入した不動産には担保として「抵当権」が設定されています。それがもし、何かの事情で債務者（不動産所有者）が住宅ローンを支払えなくなった場合、債権者は抵当権を行使して不動産を差し押さえ競売にかけることができます。 しかし強制的に売却される前に債権者と交渉し、任意売却の許可が下りた場合は住宅ローンを完済していなくても抵当権の抹消及び一般市場での売却が可能になります。

届いた通告を無視して滞納を続けているとやがて競売が実施され、落札者が決定する開札日以降は任意売却ができなくなります。
基本、住宅ローンを7ヶ月ほど滞納すると代位弁済通知書が届き、保証会社が一括返済を行った後、競売の申し立てが行われます。裁判所がそれを受理すると今度は差押通知書が届き、その約1ヶ月後には競売開始決定通知書が届きます。
つまり、滞納から競売に移行するまでの期間はおよそ8～9ヶ月となりますが、当然これよりも期間が短くなる可能性は考えられます。
よって、住宅ローンの支払いが困難になってから6ヶ月以内には任意売却のご相談をされることをおすすめします。

競売は債務者に対するメリットは何一つありません。 大切なマイホームを市場価格の7割程度という安さで処分されたうえ、残債もほとんど減らないとなると今後の生活の見通しも立たなくなります。 その後も返済は続き、自己破産をしたとしても連帯保証人がいる場合は今後その方に請求がいきます。そうならないためにもまずは競売を回避し、債権者と交渉して無理のない返済計画を立てることが重要です。

任意売却が可能な期間は、滞納した月から多く見積もって12ヶ月前後です。ただこれはあくまでも「任意売却可能な期間」というだけで、実際は債権者と交渉し同意を得るにはもっと時間が必要です。 当たり前に、開札日が近づけば近づくほど競売の取り下げは難しくなりますので、少しでも住宅ローンの返済に不安を感じたらお早めにご相談ください。